[カンボジア旅行8] トゥール・スレン刑務所に行く

さて、表題の件です。
カンボジアについてはや4日目となるこの日の朝、何気なくカウチ・サーフィングというサイトで同じくプノンペンにいる旅行者を検索したらヒットしたのがフォングというタイ人のいかつい女の子。
「あそぼ」メッセージをしてみると「おっけ!どこにいるの!?」と聞かれたので泊まっているホテルを答えると「そんじゃ11時にそこ行くわ!」とめっちゃ軽い返事。大丈夫か?




早起きしていたので約束の時間まで散策↑

時間が近づいてきたので9ホテルの前で待っているとやってきました。ちょっと恰幅のいい海兵隊みたいな頭した女の子。

フォング「ヘイ!あなたがMak!?」

陽キャラだったみたいです。Makはなかなかこういうのが苦手です。

Mak「こんにちは。初めまして、僕はプノンペンに来て4日目になるんだけどもう何をすればいいかわからないからカウチ・サーフィングで一緒に遊べる人を探してみたんだ。」
フォング「なるほどね!私も昨日きたばかりだけどそんな感じよ!キリングフィールドってもう行った!?虐殺博物館!」
Mak「そういえばカンボジアにはキリングフィールドっていう有名なのがあったね。こないだトゥクトゥクの運ちゃんにそういうコースもあるって教えてもらったよ」
フォング「トゥクトゥクなんかで行く必要ないわ!自転車で行こう!2時間くらい掛かるけどそのほうが安いわ笑」


聴いてみるとフォングはプノンペンは初めてだけどシェムリアップには行ったことがあるみたい。カンボジア行ったことがある人で本当に助かりました。

自転車はホテルとかどこでも借りられるとのこと。なので自分が泊まっている9ホテルの受付の人に聞くと100円で1日自転車を貸してくれるそう。
めっちゃ安いやんけ!?
パスポートのコピーを渡すことで簡単に借りられました。

Mak「ところでフォングは何歳なの?」
フォング「22よ!大学卒業したからしばらく遊びまわってるの!」


僕より3歳も年下やんけ!

というわけでさっそく自転車旅開始。
ホテルの所付近はまだ車通りが多く、また歩道を自転車では走ってはいけないので結構怖かった。歩道も穴ぼこだらけ、ガタガタなのでそこ走るとむしろもっと危ないかもですけどね。

フォングと所々ふざけながら走ること30分、まずはトゥール・スレン刑務所博物館というポルポト虐殺時代の刑務所に着きました。

入り口に自転車を置くとなんかよくわからんおっちゃんに「おいおいおい!タクシー乗るか!?ん?おまえもカンボジア人か?」といきなり聞かれる。どうやらシンガポールやベトナムにしばらくいてすっかり黒くなってしまったみたいです。

そんなこんなで刑務所博物館への入場券を買う。ここもそんなに高くなく、3$くらいでした。


そして敷地内。建物もだいぶ朽ちています。

どこかサイレントヒルを彷彿させる雰囲気です。
僕は特にポルポト虐殺のこともよく知りませんでしたが、それでも所々にある説明文で当時のやばい状況が容易に想像できました。

これは拷問ベッド。

これをこんな風に使う。こんなん絶対痛い。

刑務所の中庭にあった掲示板。当時、刑務所内にあった収容者に対するルールのようですが、このように記されています。

【安全規定】
1.質問には無視せず答えること。
2.ごまかしで事実を隠そうとしないこと、私に逆らうことは厳しく禁止されている。
3.革命を起こそうなどとふざけたことを考えないこと。
4.質問されたらグズグズして時間を無駄にせず即座に答えること。
5.あなたのくだらない価値観や革命の扇動を訴えないこと。
6.むち打ちや電気刑をうけている間に泣いてはならない。
7.なにもしてはならない。座って指示を待つこと。指示がなければ静かにしていること。指示があれば逆らわずすぐに実行に移すこと。
8.事実や裏切りを隠すためにカンプーチャに対するでたらめを言ってはならない。
9.上記のルールを守れない者はむち打ち、電気ショック。
10.上記のルールのいかなる部分にも逆らうものはむち打ち、電気ショック。

なるほど、厳しいっすね。実際にはこんなもの問答無用でぶち殺されまくってたんでしょうけど

こちらは吊るし台。

どのように使われていたかについてはこのように書かれています。

この柱にはケーブルが取り付けられており、学生たちを”指導するため”に使われた。クメール・ルージュはこれを尋問室として活用し、尋問者は囚人の手を後ろに縛り逆さに吊るした。囚人が意識を失うまで吊るし、意識を失った囚人は畑の肥料として使っていた汚泥の中に頭を突っ込ませるとすぐに意識を取り戻した。こうすることで尋問者は尋問を続けることができた。

いやーおっそろしいっすわ。ウンコ水とかでしょ?そんなとこに逆さから突っ込まされたら鼻の穴の中にもどんどん入ってきますね。苦しみは想像を絶するものだったでしょう。

そしてここにはこの収容所で命を失った人たちの写真もたくさんありました。子供もたくさんいますね。ちなみに主観、かわいい子はあまり映ってない。

収容室。

むち打ちの様子。

大量にあった頭蓋骨。

拷問器具。こんなんでやられたらひとたまりもないですわ。

あらかた見終わる頃には僕もフォングもほとんど発言なし。
かなり精神的に来ました。
だけど本番のキリング・フィールドが残っています。
博物館見学は1時間程度で終了、このまま自転車でキリング・フィールドへ向かいます。

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