トヨタ期間工 涙の期間満了

ついに!!!私は半年のトヨタ期間工をわずか1回の遅刻で無事、満了し、東京に戻ったことを報告致します!
というわけで今回は最後の週のトヨタ期間工ライフの記事を書きます。

 

最後の週、後釜のおっさんが来たので最後の一週間も楽できるな~と思ってたら3日間の年休入れてくれやがりました。
どうやら出勤日数の関係で休まなければいけなかったようです。
ライン外の人に「こうやって作業がひとつひとつ後釜に移っていくたび、自分ではもうこの作業をやることないんだろうな~って思うと寂しくなりますねぇ・・・」としみじみ話し合っていたら3日間のダメ押し作業食べ放題でした。なかなか美味しい話は無い。
体はのんびり教育モードに入っていたのでいきなりの戦闘モード変更により少しヒザを痛めました。

最終週1日目、作業が終わって集会開始を待っていたらライン外のAさんに「Mak! 明日、終業の安全呼びかけアナウンスやらんか!?」と言われました。
ビックリして思わず「フランス語で!?」と言ったら「皆がわかる言葉で!」と返されました。当たり前。
そもそも安全呼びかけアナウンスとは、帰宅時の運転事故防止啓発の為のアナウンスなのですが工場内全体に響き渡るのです。つまり何千人もの人が聴く事になるわけです
私を信用してくれてこのような大役を任せようとしてくれているのですからもちろんひとつ返事で「面白そうですねー。やります!」と引き受けました。「いや面白くはないけどな」 翌日までに原稿を作って持ってくるという課題を受け、さっそく作成。で、出来たのがこれ↓

「わたしは○○課○○組のMakです。ただいまより安全呼びかけ放送を始めます。夜は交通量が少なくスピードを出しがちですが、視界が悪く見通しも悪いので車間距離を十分に取り、事故防止を心がけましょう。トヨタは明日もあなた方を必要としています。これで安全呼びかけ放送を終わります。お疲れ様でした。」

はい。いつもの悪いクセが出ました。提出したらさすがに赤字の部分は言わないでアナウンスするように指示されました。「えー!それじゃ面白くないじゃないですか!」「面白くなくていいから!」「アナウンスしてる間、たとえばくしゃみとかやらかしてみようかな。満了金とか取り消しにされたりしないですよね?」とくだらない押し問答をしつつも作業終了後、速攻でマイクに向かい緊張のアナウンス開始。

「わたしは・・・○○課の・・・」 こう言ってる間にも隣でAさんがガン見。それでむしろ緊張して失敗しそうでした。
詰まる事もなく最後まで言えました。ゆっくり目にハッキリ言ったので自分でもけっこうキレイなアナウンスが出来たと思います。
Aさんも「エクセレントオオオォ!」と褒めてくれたし、アナウンスを聴いていた同僚たちも「良い声出してましたよ」とか「聞きやすかった」と賞賛。真面目にやればこんなもんだい。
聞けば20年以上ここで働いてる人でもアナウンスはやったことないんだとか。
半年だけの期間工員なのにこんな貴重な体験をさせていただいてうれしかったです。

最終週4日目。
おっさんも年休から復帰し、再度手を後ろに組んで偉そうに教育モード。
さすがはベテラン。やっぱり私が新人の時よりビシビシと作業を正確にこなしていきます。
私が新人の時は色々な人に迷惑かけたのになぁ・・・。
途中でお偉いさんがわざわざ挨拶に来てくれました。ただの期間工が1人やめていくだけなのにどんだけ好いてくれてるんだと。
「もうカナダの準備はばっちり?もし、なんか犯罪とかやっちゃって追放される時はいつでもここに戻ってきてね」
と言われたので「なるべく悪い事しないようにします~」と答えて今までお世話になったお礼も言いました。
「1年あっという間だったねー」と言われたが半年です、半年。そんな長くいなかったよ。

そしてついに最終日。
始業前に組リーダーのFさんに「もう終わったような顔してるなー!最後の最後で不具合出さんでくれよ~!?」と言われました。その時ちょうど同僚と今までの思い出話にふけっていたのでもう終わったような顔丸出しでしたね。
そしてなんと集会の時に、「Mak、おまえは今日、Yさんのところみなくていいから最終工程の辺りで品質チェックと部品の補充やってくれ」と言われました
最終日でまさかの配置換え。後釜の見極め無しでした。
でも普段と違う作業をすると時間が本当にあっという間に経つんですよね。助かりました。最終工程での品質チェックもすごい楽だったし。

途中でFacebookの連絡先交換などやったりしてついに全ての作業が終了。
私の半年の期間工生活が終わりました。
辞める人は毎回、終業後の集会で挨拶をするのですが、私にとってはこれがむしろその日の作業より厄介でした。
日本語で30人近くの人々の前でスピーチするのなんてあまり慣れてないもん。
話が長すぎて同僚から「長いわ!」って突っ込みを入れられました。というか自分でも話が収集つかなくなっていたので突っ込んでくれて助かった。
で、しかも途中で泣いてしまいました。仕事を終わることが出来たのはうれしかったけど同時に今までお世話になっていた人たちとの別れでもありますもの。たかだか半年の期間工の分際で泣くとか・・・。と、思ったら他に泣いてる人が数名。おいおい、嬉しいじゃねえか・・・。他の人が辞める時ってこんな重苦しくないぞ。
自分が挨拶で言ったことはあまり覚えていませんが要約すればこんな感じです。

「去年、外国から日本に帰ってきて思ったのは皆さんが非常に真面目に働くということです。私はだらしなくてドジでグズだったので周りの人が真面目に働いているのを見て、追いつけないなと感じていました。外国にいた時、どんなマイナーな国でもトヨタの車を見かけました。そして皆トヨタ、ミツビシ、ホンダなどの日本車が一番だと言います。それはここで皆さんが真剣に車を造っていたからだということをここで働き目の当たりにして実感しました。そのことを実感してから私も皆さんに追いつけるよう頑張ってきたつもりです。そして、これからは日本車のことを言われた時、私が保証して”その通りだ。日本車が一番だ”と言うことが出来ます。そして、”その車は俺がつくった”とも言えます。ガラスは割れやすいから気をつけて入れてたとか、タイヤはすぐコロコロ転がってなくなっちゃうので大変だったとか・・・。個人的な考えですが、自分の決断した事には後悔しないということを人生のルールとしています。だから外国で死にそうな目にあっても”なんでこんなところに来ちゃったんだろう”と思ったことはありません。自分が進んだ選択した事の中でどのようにすれば楽しく、後悔しないようにいけるのかを考えることが大切だと思ってるからです。だから、日本では悪く報道されてしまっているチュニジアでの暮らしもとても楽しかったです。そしてここ、トヨタに来て、生活のリズムの変化などにどうしてもついていけなくて一睡も出来ず仕事をしたことも何度かあったり、病気をしたり怪我をしても仕事しなきゃいけなかったりで本当に辛いなと思ったりもしました。でも、ここに来て後悔はしていません。むしろ面白くて良い同僚、そして上司の方々に囲まれて後悔どころか私は幸せでした。皆さんと楽しく仕事をして、楽しい思いをしたうえになんと、お金までもらえるという・・・。本来であればお世話になった方々、ひとりひとりに挨拶したいのですがそんなことしたら夜が明けてしまうのでここでそろそろ終わりにしたいと思います。本日を持ちまして私、Makは○○組を卒業させていただきたいと思いますぅー!」

「あほか!!!」「なんでやねん!!!」「AKBか!!!」と所々で突っ込みいれられました。
と、自分で書き起こしても長いですねこれ・・・。口で言ったときはもっと別の事も言ったりして長かったです。
原稿作って言おうとしていたのですが、社員のOさんに「自分の思ったことを言えば大丈夫だよ。」と言われていたので途中で書くのはやめましたが、やっぱり変な事言いまくってしまいました。
皆笑ってくれたからよかったですけど。

挨拶を終えて、色んな人たちが抱きしめてくれたり、握手をしてくれたり・・・。
私の班のリーダーも泣きながら話してくれました。「これでもう一生会わないなんてことは絶対ありえないから。日本だろうがどこの国だろうが可能性っていうのは0とかは絶対にないから。おまえは俺より外国の事を知ってて当たり前かもしれないけど、気をつけてな。危ない事もあるんだしな。おまえ体が細いから大丈夫かなーとも思ったりしたけど、この1年間本当によく働いてくれたし、不具合もほとんどなく、頑張ってくれたし」

だから半年ですってば!なんで皆私が1年選手だと間違えるのー。
最後、組リーダーに、「てかおまえ・・・また戻ってこいよ!」と言われました。
海外移住失敗したら・・・。ってスタート前から逃げ道考えちゃダメ。

とりあえず、何人かの人たちとはFacebookでもつながります。
職場の人たちは本当に良い人たちでした。オフィスワークだと陰湿なやつがいたりするのかもしれないけど、
現場系で体を使う仕事をする人だとサッパリ系になるのかな。スポーツが仕事ですものね。
ネットではトヨタ期間工は辛い・やばい・人が悪いとの評判ですが私は幸運にも良い人たちの組へ入れました。

昨日の事なのに今でもあそこの人たちの事を考えると胸が熱くなりますね。
お世話になりました。またいつか会う日まで。

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