さて、そんなこんなでとりあえずたどり着いたプノンペン王立大学。
さすがにでかいです。そして落ち着いててキレイ。
訪れた時は休日なのか?ほとんど学生はいませんでした。
クラブ活動らしきものでポツポツとわずかにいる程度。
さて、日本語学部の教室は・・・、そもそもネットで見た情報は「プノンペン大学に日本語学部がある」だけなので本当にこの大学にあるのか、どこの校舎にあるのか、何時にあるのか全てわかりません。
わけもわからずうろうろしてると池のある中庭に出てしまいました。
写真にも映っている彼に聞いてみました。
Mak「ごめん、ここの大学の学生ですか?」
学生「え?はい、そうですけど。」
Mak「あの、実は僕日本から来てまして、この大学に日本語学部があるって聞いたので教室を探してるんですけど」
学生「うんと・・・私は理系の学部なのでよくわかりませんが言語関係の学部なら〇〇棟にあると思います。」
いやいや、親切な学生でよかったです。
地図を頼りにさっそく教えてもらった棟に向かいます。
さっそくお目当ての校舎を発見。
だけどごらんのとおり、中は入り組んでる上に誰もいないのでよくわかりません。
途中で見つけた窓口に入って聞いてみました。
Mak「すいませんこんにちは。日本語学部の教室がこの校舎にあると聞いて来たのですが」
窓口「どういったご用件ですか?」
Mak「別の国で日本語を教えていて、今回こちらのほうを見学させて頂きたく、とりあえずお邪魔した感じです。」
窓口「招待状や学長の許可などお持ちですか?」
Mak「そういうものはまったくないですね。ふら~っと来ただけなので」
窓口「本日は大学はお休みなんですよ。でも先生たちは出勤していると思うので日本語科の職員室に行ってみてはどうですか?」
いやぁさすがは王立大学です。マイナー言語であってもしっかりと個別の職員室があるんですね。
大学内はまるで迷路のように複雑でたまに見つける案内板もよくわかりません。
たまにすれ違う人に何度も聞いてやっとたどり着けました。
緊張しながらもドアをノックすると、中からカンボジア人のおねえちゃんが出てきました。
しかもわりと可愛い。それでしかも日本語で話されました。
おねえちゃん「こんにちは?日本人の方ですか?」
Mak「あっ、こんにちはー。はい、実はかくかくしかじかで見学させて頂きたいと思ってきました。」
おねえちゃん「ちょっとお待ちください。」
と言って、別の今度は日本人のおばさんを呼んでくれました。
おばさん「あら、どうしたの?」
Mak「実はかくかくしかじかで、見学させて頂きたく・・・」
おばさん「あらまあ!とりあえずこちらに入ってくださいな。」
と職員室に招き入れてくれました。
テーブルに座って雑談。
おばさん「へぇ~・・・、時々見学したいって人は来るんだけどね。同じく先生やってた人が来るのは初めてだわ。」
Mak「ほかの国ではどういう風に教えてるのかな?ってやっぱり気になるじゃないですか。今旅行でここに来てたんですけどたまたま日本語学部がこの国の大学にもあるって聞いてお伺いしたんですよ。」
おばさん「なるほどねぇ。ご立派なことだわぁ~。でも、誰かから許可もらってきたわけじゃないんでしょう?」
Mak「いやぁ本当にお邪魔してしまってすいません。無理でしたら帰りますので。」
おばさん「こういうのは私たちじゃなくて〇〇さんに権限があるの。あの人今お昼休みだから戻ってきたら〇〇さんに聞いてみなさいね。」
と言われて、30分くらい座って待ってたらいらっしゃいました。
白髪交じりで60歳くらいの感じの人でした。
お名前を失念したのでこのまま〇〇さんと書きます。
Mak「あ、こんにちは!あの、」
と職員室に入ってきた〇〇さんに目を合わせて言うと、彼は返事もせず、そのまま自分の机に行っちゃいました。
目が点になるとはこのことですね。さっきまで相手してくれたおばさんに「あっ・・・あの?」
と言うと、「ちょっと待っててね」と彼のほうに行っておそらくはMakの用件を伝言してくれたんだと思います。
おばさんの話を聞くと彼は机を立ってこっちにやってきました。
〇〇さん「それで、ご用件は?忙しいから簡潔にね。」
Mak「あっ、あのこんにちは。Makと申します。すいませんお忙しいとこ」
〇〇さん「簡潔にお願いします」
Mak「えっと、私は別の大学で」
〇〇さん「簡潔に言ってください」
Mak「講義見学できますか?」
〇〇さん「いいえ無理です。」
本当にビックリしました。ひでえよ心に傷負ったらどうすんだ?
Mak「無理なんですか?」
〇〇さん「無理だね。突然許可もなくこうやって来られてもさ。」
Mak「はぁ、申し訳ないです。」
〇〇さん「なんで見たいの?」
Mak「別の国の大学で僕も日本語を教えてたのでこちらではどのように教えられてるのか興味がありまして」
〇〇さん「ふ~ん。いるんだよね。時々講義見たいって来る人が。こっちが講義やってる時に何も言わず窓からいきなり見てるやつとかさ。その点、君はこうやって事前に職員室に来てくれてるだけマシかもしれないけどさ。」
Mak「はぁ恐縮です。」
〇〇さん「講義中にいきなり部屋に入ってきた奴もいたなそういえば」
Mak「そうですか。」
〇〇さん「ともかく講義は基本的には見学やってないよ。どうしても、本当にどうしても見たいっていうんなら後日、廊下から部屋を見てるくらいならいいけどさ。」
Mak「うんと、旅行中の身なので後日またお伺いできるかは考えてみます。お忙しい所失礼しました。」
ということで、残念ながら見学の機会は得られない結果になりました。
〇〇ジジイのこの対応に、Makは口答えもせず丸く収めて退散しましたが、海外旅行をしていて一番ムカついた出来事だったと思います。
海外を旅行していて楽しい事はあるのですが嫌な事ももちろんあります。
だけどここまでムカついた出来事はこれくらいです。それもまさか、同じ日本人にやられるとは本当に悲しい事です。
カンボジアに限らず海外で生活していくには色々逞しくなっていかなきゃいけない面もあるのはわかります。
だけど、横柄になっていくという事とは違います。
あのジジイは単純に礼儀もクソもない単純に嫌な奴で死ねな奴になってしまっただけです。
プノンペン王立大学ではああいう人間としてレベルの低い奴が日本語を教えているんですかね?
学生たちが言語講師から学ぶのは勉強しているその言語そのものだけではなく、該当国の人々の考え方や振る舞い、文化など、ここでは挙げきれない様々な事柄をも同時に学んでいくものだと思っています。
あの人間としてダメな奴のクラスになってしまう学生たちがかわいそうです。
彼には心臓発作か事故でなるべく早く死んでいただいて、プノンペン王立大学のまともな日本人講師の割合が増えるといいですね。
そもそも廊下から不透明窓でどうやって講義を見るんだよ。音すらまともに聞こえねえっちゅうの。